どこにいてもパパっとお菓子が作れるというのはとても重宝するもので、クッキー (オーストラリアではビスケットと呼びますが) はその最たるものだと思います。
作っていて自分が楽しいというのもありますが、焼き立ての手作りクッキーはおいしいので喜んで食べてくれる人がいたり、誰かと仲良くなるきっかけになったり。
しかも、今回紹介するクッキーのレシピはいちいち計量する必要がありません。なのにとってもおいしいんです!
バックパックを背負ってオーストラリアを転々としている人なら分かると思いますが、滞在場所に計量カップやはかりがあるとは限りませんよね?
そんなバックパッカーの人たちにも便利なレシピですし、卵黄を使うのでパブロバやメレンゲのように卵白が必要なお菓子を作って黄身が余った時にもおすすめです!
本当に計量しなくて大丈夫⁉︎
「お菓子作りは絶対計量しないといけない!」と思っている人、いますよね。
私もワーホリ時代に町を点々としていた頃、サバイバル生活に縁がなさそうなシティ暮らしの人に「うそー信じられなあ〜い!」なんて言われた事があります。
でもよく考えてください。
砂糖と卵とバターと小麦粉くらいしか材料が入ってないのに、ちょっと分量が変わったくらいで大きく味が変わると思いますか?よっぽどヘマしない限りお菓子はまずくはなりませんよ(笑)
固さや甘さは若干変わって来ますが、おいしいのは私が何度も実証済み!私は10年以上経った今でもこのレシピで作っています。
このレシピの生い立ち
そもそもこのレシピは、ど田舎のファームで知り合った日本人の女の子に口伝えで教えてもらったものなんです。
娯楽らしいものがあまりない場所ではお菓子作りなど “食” を楽しみに生活する人も多くて、いつも手作りクッキーやケーキをファームに持って来ていた彼女を羨ましく思っていました。
でも当時、私の住んでたバックパッカーズホテルにはオーブンがなかったので、このファームが終わってシェアハウスに移ったら絶対にクッキーを焼きまくろう!! と決めて教えてもらったレシピです。
電話ボックス以外何もないような僻地
で、その次に住んだゴールドコーストのシェアハウスでは本当に2日に1回の頻度でクッキーを焼いていたのですが、最初はお菓子作りが好きというよりも、仕事がなかなか見付からずお金があまりなかったので、単に安上がりな娯楽として楽しんでたんです。
でも、シェアメイトたちがいつも私のクッキーを心待ちにしてくれるようになり、女子力上がった風になったのか彼氏も出来て、クッキーを作っていただけで色々良い事が起きました (笑)
そんな幸せの香りがする、どこか懐かしい味のクッキーです。
クッキーの作り方
基本の丸いクッキーを紹介しますが、必要に応じて型抜きや食紅、トッピングなどを使用してください。
全部分量は特に決まってないので、生地の様子を見ながら適量を加えてください。色々試行錯誤してみた結果、クリームを足すと更になめらかになる事を発見したので使いますが、なくても全然大丈夫ですよ。
※ オーブン、冷蔵庫、クッキングラップがある事が最低条件です。
① まずバターと砂糖を混ぜる
バターが固すぎる場合は、湯せんで溶かすか、レンジで少し柔らかくしてください。
② 卵黄を入れて混ぜる
今回は卵3個分使いましたが、量によっては1〜2個などの時もあります。卵白が入ってしまうと出来上がりのクッキーが固くなってしまうので注意してくださいね。
③ 小麦粉を入れたら切るように混ぜていく
④ 生地の固さを見ながら、クリームを入れて調整する
後から他の材料を足して調整してみるのもありです。
⑤ よく混ぜてこねる
最終的には手でこねて、手に生地が付いたりせずまとまってきたら完了。
⑥ 形を整える
ラップの上に生地をのせて包み、ラップの上から棒状に伸ばしていきます。
⑦ 生地を冷蔵庫で寝かせる
棒状になった生地は冷蔵庫で最低でも1時間以上寝かせてください。丸一日寝かせても大丈夫なので、前日にここまで下準備しておいて、次の日に焼くのもありですね。
⑧ 包丁で切る
十分に寝かせた生地は固くなるので、それをそのまま包丁で切ります。この時、生地を伸ばして型抜きしても良いです。
⑨ 焼く
オーブンの天板に敷いたキッチンペーパーの上にクッキーを並べて、先に180度に温めておいたオーブンで焼きます。時々のぞいてみて、焼き加減を調整してください。ちょっと焦げ目があるくらいがおいしいかも。
焼けたら完成です!
保存容器の代用品
完成したクッキーは、しっかり密封されるコーヒーの空き瓶に入れて保存すると湿気にくいですよ。
めん棒の代用品
生地を伸ばすめん棒がない時は、ラップの芯やコロナビールのような細長い瓶などで代用出来ます!
クッキー型は自分でも作れる
クッキーの型がない、もしくは欲しい型が見付からないという場合は、プラスチックで手作りすると良いですよ。
余った卵白の使用例
このクッキーは卵黄のみ使用するので卵白が余ります。卵白でパブロバやメレンゲ、ラング・ド・シャクッキーなどを作るとムダになりません。
もしクッキーにアイシングをするなら、その材料になります。(レシピはこの記事の後半に記載)
色んなクッキーのバリエーションアイディア
型抜きしたり、混ぜる工程の時にココアや抹茶パウダーなどを混ぜて、カラフルなクッキーを作るのもかわいいですよね。
アイディア次第で色んなバリエーションのクッキーが出来ます。
カラフルでかわいいクッキー
フードカラー (食紅) を使うと更にカラフルになりますよね。
オーストラリアではナチュラル素材タイプや発色が鮮やかなタイプなど色々売っているので、目的に合わせてどうぞ。
デコペンやトッピングで飾るのもかわいいですね。
アイシングクッキー
アイシングにするとまた雰囲気が変わります。
アイシングの作り方
ほぐした卵白に粉砂糖とレモン汁少々を加えたら、ハンドミキサー等でツノが立つまでよくかき混ぜます。色をつけたい場合は、それにフードカラーを垂らしてください。
アイシングを塗る時に絞り口があると便利です。クッキングペーパーで作れますので、“コルネ” で検索してみてください。
立体的なクリスマスツリークッキー
星形の型抜きを使えば、こんなに立体的なクリスマスツリーも作れます。
型抜きは昔ダイソーで買ったもの。雪は粉砂糖とレモンを混ぜただけのアイシングで表現しました。
こちらは後から緑色のアイシングを施したクリスマスツリー。雪はココナッツです。
この時は家も設計から作ってみましたが、さすがにちょっと大変でしたね〜 (笑)
ハロウィンにもってこいのリアルな指クッキー
こちらは子供がきっと泣いちゃう指クッキー。
クッキー生地を細長く形作って爪に見立てたアーモンドをつけたら、ナイフなどで指のシワをつけるだけですが、結構リアルですよね?血はイチゴジャム等を使います。
今回はたまたま皮なしアーモンドが売っていたのでそれを使いましたが、普通のアーモンドやスライスアーモンド、ピーナッツでも良いですよ。
アンザックビスケット
ちなみに、オーストラリアの伝統的なクッキーといえばアンザックビスケットですが、作り方が違うので別記事でどうぞ。こちらも簡単ですよ!
おわりに
基本のクッキーからバリエーションアイディアまで色々紹介してみましたが、気になるものはあったでしょうか?
一時期サバイバルなワーホリ生活をしていたお陰で「なければあるもので」という発想もかなり身についたので、それもちょっと反映された記事になりました。
良かったら試してみてください!