久しぶりに子供の頃よく食べたおやつ『やせうま』が食べたくなったので作ってみました。
おそらく多くの人は「何それ?」と思うでしょうが、やせうまは大分県民にとっては小さい頃から食べている郷土料理です。
作り方はとても簡単ですし、栄養価が高く消化の良いきな粉を使うので、手軽で健康的なおやつと言えると思います。
それにユニークなやせうま関連商品もあるので、大分のお土産としてもおすすめですよ!
大分の郷土料理やせうま
やせうまをひとことで説明すると、きしめんのような平たい麺に、きな粉砂糖をまぶしたおやつです。
変わった名前ですが、「痩せ馬」ではありません (笑)。“やせ” は女性の名前、“うま” は「おいしいもの」という意味です。
やせうまの由来
平安時代、鶴清丸という幼い子供とその乳母だった八瀬という女性が京の都から親戚を頼って大分 (当時は豊後) に逃れて来ました。
そして鶴清丸は、いつも乳母に「八瀬、うま」とおやつをせがんでいたとい言います。
そして、その時に八瀬が作っていたのがこのやせうまです。
これがやせうまの由来で、私も小さい頃、やせうまを食べるたびにこの話を何度も何度も聞かされていた記憶があります。
そんなやせうまは、家庭で簡単に作れるんですよ!次にそのレシピを紹介しますね。
やせうまの作り方
① 小麦粉に塩をひとつまみほど入れて、水を少しずつ加えながらこねる
耳たぶくらいの固さになるまでこねてください。
② この生地にラップをして冷蔵庫で1時間ほど寝かせる
あらかじめ小さくちぎっておくと、後で便利です。
③ 1時間経ったら、寝かせた生地を長く伸ばして麺を作る
生地の両足を引っ張ると長く伸びます。
④ 鍋にお湯を沸騰させ、伸ばした生地を茹でる
茹で上がると生地が浮いて来ます。
⑤ 砂糖を入れたきな粉をまぶして出来上がり
お好みで黒みつをかけてもおいしいですよ。
ね、簡単でしょ?
そしてこの麺を人参やごぼう、里いもなどの根菜がたっぷり入った味噌汁に入れると、大分の郷土料理「だんご汁」になります。
こんな風に家庭で気軽に作れるやせうまですが、普通に市販の麺も売られていますし、調べたら関連商品も色々ありました。
そちらがすごく興味深かったので、3つ紹介しますね!
やせうま関連商品
ゆふいん 生やせうま
まずはやせうまの麺ですが、由布製麺が製造している「ゆふいん 生やせうま」は、大分県産小麦と湯布院の天然水と赤穂の天塩で手打ちされている、こだわりのやせうま麺です。
この会社は湯布院に独自の農場を持っていて、有機栽培で作った蕎麦も販売しています。
はあ、おいしそう〜!
ちょっと脱線しますが、茶そばや桜そばもとっても気になりました。
桜そばは2月~4月までの期間限定商品だそうですが、桜の風味のピンク色のそばを、金箔入りのつゆで食べるんですって。
何それ、素敵〜‼︎
それから、やせうまをアレンジしたお菓子もあります。
豊後銘菓やせうま
昭和33年から田口菓子舗さんが販売している「豊後銘菓やせうま」は、保存料を一切使用していない自家製粉のきな粉を使用していて、包装も手作業で行っているそう。
大分県の伝統工芸品である竹を生かした竹皮の包装は、竹工芸界初の人間国宝と言われた生野祥雲齋氏によって考案され、大分県の特産品の七島イ草の紐で丁寧に手作業で丁寧に結んでいるとの事。
大分のデパ地下やお土産屋さん、福岡、大阪、東京の一部の場所で買えるそうですよ。
うーん、おいしそう!私も多分、食べた事あると思うんですよね。
ちなみに、本店は昔住んでた場所のめっちゃ近所でした。
わーん、食べたい!
そして、もうひとつはおせんべい。
大分県銘菓 焼やせうま 豊後伝説
やせうまをきな粉と黒ごまの風味で手焼きした「焼やせうま 豊後伝説」というおせんべい、名前がちょっと面白いですね!
平成20年 (2008年) に姫路で行われた第25回菓子大博覧会で名誉総裁賞も受賞したそうで、別府温泉や湯布院温泉などの老舗旅館でもお茶請けで出されているらしいですよ。
そして本社があるのは、別府市鉄輪という別府の温泉地のど真ん中!
他にも、大分名産のかぼす、ゆず、ざぼんなどを主とした商品を数多く製造しています。
私がオーストラリアに来たのが2006年だったので、この焼きやせうまの存在は初めて知りましたし、もし一時帰国したら色々買いたくなってしまいそうな食べ物がいっぱいですね。
気になるー!
おわりに
やせうまを調べたら、こだわりの商品が次々と出て来て、製造者の深い大分愛を感じました。はあ、やっぱり日本は良いですねえ。
それに、やせうまは本当に簡単に作れるので気が向いたら作ってみてください〜!